Q:お葬式代がない場合の対処法
私は持病があり、普通の人のようにフルタイムで働くことができませんので、現在はアルバイトで最低限の生活が送れるくらいのお金を稼いで何とかやり繰りしています。
現在同居している両親も年を取り、入退院を繰り返しているので、最近ふと“遠くない将来にお葬式のことも考えなくてはなぁ"と考えたりしています。
私をここまで育ててくれた両親なので、いざという時は心を込めて見送ってあげたいんですが、前述の通り私には経済的な余裕がありません。
私のようにお葬式代がないという場合、みなさんはどのようにしていらっしゃるのでしょう?
葬儀に対して無駄な費用を払わないコツは、最低限を知ることです。
例えば死亡届を出す・火葬までご遺体の保全処置をする・病院等から火葬場へ搬送するといったことはどんな方でも必要なことです。
この最低限のみで見送るのも十分でしょうし、金銭的な余裕があればさらにオプションで付けることも可能です。
とにかく「葬儀代って高いよなぁ」で困るのではなく、必要最低限のことをやってくれる良い葬儀社がないかを見つけておくことが重要です。
必要以上に「高い」イメージを持っていませんか?
経済的に余裕がないとのことですが、もしかして質問者様の頭の中に「葬儀には100万円~200万円くらい掛かる」というイメージがあるのではないでしょうか。
むかし日本には「恥の文化」という言葉があり、葬儀でいえば“誰かの葬儀と比べてそれ以上にしたい"とか“質素なお葬式にしたくない"という気持ちがあり、葬儀に高額のお金を掛けることで、他人に対して見栄を張ることがありました。
しかし時代の流れによる考え方の違いや、少子高齢化による地域のつながりの希薄化から、見栄を張るために高額の葬儀代を掛けるということが無くなり、現代では葬儀は出来る限り少なく・安く・小さくと昔とは正反対の方向に進みつつあります。
亡くなった後に"最低限"必要なこと
確かに一部では賑やかに故人さまを見送るため高額な葬儀をお選びの方もいらっしゃいますが、はっきり申し上げて、近親者のみで心を込めて見送る場合には100万円も掛ける必要は全くありません。
つまりお葬式代がないと困っている方の、最も確実で手っ取り早い解決方法は“最低限を知ること"です。
なぜかと言うと、"最低限"さえ知っていれば、それ以外は省くことができますし、お金に余裕があればオプションで付けてしまえば良いからです。
では身近な方が亡くなった場合に“絶対に必要なこと"は何があるか書いていきます。
行政への届け出
行政への届け出というのは、死亡届をはじめ、年金や保険等の公的書類を提出すること。
基本的には葬儀社が代行してくれますし、ご自身で行ってもさほどお金や手間は必要ありません。
また死亡届を役所へ出すと「火葬許可証」が発行されますので、火葬許可証が受け取れば火葬までの書類手続きは終了です。
ちなみに年金や保険の手続きは火葬後にゆっくり進めて何ら問題ありません。
病院からの搬送
いまの日本では9割以上が病院で亡くなるといわれています。
みなさんお分かりだと思いますが、病院は生きている方の施設ですから、人が亡くなったら病院や介護施設等からご遺体を運び出さなければいけません。
病院から搬送するのは自家用車でもいいんですが、ご遺体は重たいですし、体液が漏れ出る場合もありますし、ご遺族の気持ち的にテキパキ動くことが困難だったり、、結構大変ですよね。
ここは葬儀社に任せておいたほうが良いと思います。
24時間以上の安置
墓埋法という法律があるんですが、特殊な理由(特定の感染症など)がない限り死亡後24時間を経過した後でなければ、埋葬又は火葬してはいけないと定められています。
→(参考)墓地、埋葬等に関する法律
当社にもよく「直葬だったら病院から火葬場に直行ですよね?」とお問い合わせを頂きますが、それは無理なんです。
したがって病院や介護施設等からご自宅や葬儀社の安置施設に一旦搬送して安置する必要があります。
ご自宅でも安置施設でも、ご遺体が腐敗するのを防ぐ冷却剤(ドライアイス)が必要ですし、安置所を利用する場合は利用料が掛かります。
火葬場への搬送
普通の葬儀社はだいたい24時間営業ですが、火葬場はそんなことありません。
地域にもよりますが、朝8-9時くらいに開いて、最後の火葬予約が14-15時くらいでしょうか。
つまり24時間の安置が済んだからといってすぐに火葬場へ運べるわけではないのです。
さらに火葬場が混みあう時期だと、3-4日待たされることも結構あります。
葬儀社の安置施設なら問題ないと思いますが、ご自宅へ安置する場合はもしかすると3-4日待たされるかもしれないことは覚えておいてください。
その分のドライアイス代も必要です。
火葬場の予約が取れたらご遺体を火葬場へお運びします。
このときご遺体は規定の棺に入れておく必要があります。
納棺・火葬
ご遺体を火葬場にお運びしたら役所で受け取った「火葬許可証」を提出し利用料を支払います。
だいたい1.5-2時間くらいで火葬が終わりますので、収骨の時間になったら係員の指示に従って収骨室へ向かいます。
骨つぼに故人様のお骨を収めればこれで終了です。
※地域別の火葬料金はこちら↓
→(参考)地域別火葬情報
自分で全部やる!のはちょっと…
いかがでしょうか?
おてごろ葬で提供している直葬プランの流れをもとに最低限必要な手続きや費用について説明してみました。
本屋さんに行くと「DIY葬儀」なんて本もありますし、amazonで検索したら棺や骨つぼも良心的な価格で売られています。
「葬儀代がないから自分でやろうかなぁ」なんてお考えの方もいるかもしれませんが、葬儀社でない人が自分で全部やるというのは大変ですし、時間もめちゃくちゃ掛かります。
またドライアイスもテキトーに棺に入れればいい訳ではないので、下手するとご遺体が傷んだり、腐敗してしまったりします。
故人様がかわいそうですよね。
なので「自分で全部やる!」というのは避けたほうが良い気がします。
良い葬儀社を見つけるのが近道かも
おてごろ葬でも直葬プランは12万円+消費税で提供していますし、ネット上を探せばもっと安い業者さんもあります。
→(参考)おてごろ葬の格安葬儀プラン
「とにかくお金がないから安く済ませたい!」と一言伝えると、こちらの立場に立って安くて良いプランを提供してくれる葬儀社もあるはずです。
不安であればお住まいの役所へ行って「ぼったくらない良い葬儀社知りません?」なんて聞いてもいいです。
またここまで読んでくださったのなら、うちにご相談いただいても構いません。
とにかくDIY葬儀のように自分ですべてやるのは無理がありますから、何とかプロの力を頼りながら、故人様を旅立たせてあげてください。