おうちで出来るお仏壇のお手入れ

お仏壇も手入れしないと汚れます

お仏壇は職人さんの汗と技術がぎっしり詰まった工芸品です。
普段何気なくお参りしているお仏壇でも、よく見てみると実に細かいところにまで職人の技がちりばめていることに驚かされます。
しかしながら私たちの身体や洋服と同じように、長く時間が経つとお仏壇にも汚れがたまってしまうもの。
そのまま何もお手入れをしないと、程度の差はあれ、壊れてしまうことだって珍しくありません。
では普段お仏壇のお手入れはどのようにすべきなのでしょう?
今回はみなさまがご自宅で出来るお仏壇のお手入れについてご紹介します。


お仏壇のお掃除はからぶきが基本

まず心構えですが、お仏壇を掃除するときは他の家具などと違い、私たち自身の心を清めるつもりで行ってほしいと思います。
お仏壇掃除の際は乾拭きが基本ですが、ひどく汚れがたまっている箇所や長年の汚れが目立つ箇所には固く絞った濡れふきんで汚れをぬぐい取ってあげましょう。
濡れふきんでふき取った後は、乾いたふきんで乾拭きすることをお忘れなく!
金仏壇の場合は、随所に見事な金箔が貼ってあるはずですので、金箔の部分は毛ばたきでサッとほこりや汚れを取り去ってあげましょう。
また漆塗りの箇所は非常に傷がつきやすいので、柔らかい布で乾拭きでふき取ってあげましょう。
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仏具は自分自身の心を磨き上げる気持ちで

お仏壇だけでなく、祀ってある仏具も忘れずにお掃除してあげてくださいね。
真鍮や金属の仏具の場合は、磨き材等を活用して布でふき取ってあげましょう。
このときに、単に拭き取ってあげるだけでなく、磨き上げるつもりで掃除すると不思議なことに私たちの心もさっぱりするものです。
禅宗では「一に掃除、二に勤行」という教えがあるそうです。
ただ家具と同じように埃を取り払うだけでなく、私たち自身の心の汚れを拭い去るつもりで掃除に打ち込むとスッキリするものです。
心の中に心配事があったり、不安なことがある場合はぜひお仏壇のお掃除をしてみてくださいね!

お仏壇を無理に自力で修理しようとしないで!

とはいえ、長年受け継がれているお仏壇の場合、頑張ってお掃除しても取り切れない汚れや障子の破れや金箔の剥げ、錆などが生じていることもあると思います。
このような場合は、無理にご自身で修繕しようとせず私たちプロの職人に一度ご相談ください。
お仏壇を買い替えるのに比べると、3分の1から半額ほどの費用で新品同様のお仏壇に出来ることも少なくありません。
長く受け継がれてきた素晴らしいお仏壇を後世に引き継ぐためにも、思い立った時にお仏壇の修繕やお洗濯もご検討くださいね!