改葬とは
今回の記事は「墓じまいをするぞ!」と決めた方や「そろそろ墓じまいをしようかなぁ」と思っていらっしゃる方向けに実際の墓じまいの手続きの流れを説明します。墓じまいのその後の供養形態により流れが変わるので、今回は"改葬"というお墓の引っ越しを行う場合の墓じまいの手続きを書いていきます。まず"改葬"とはお墓の引っ越しのことで、「仕事や家族の都合で田舎に帰ることができず、お墓参りもできないから今の住まいの近くにお墓を移そう!」とか「一人っ子同士で結婚したから両家それぞれのお墓を見るのが大変。思い切って両家一緒のお墓を建てよう」といった感じで検討される方が多いです。したがって改葬の場合は新しいお墓を購入し建立することが前提となります。
墓じまいの手続き~改葬編
それでは改葬をする場合の墓じまいの手続きについて順番に説明します。
- 新しいお墓を決める
改葬は住宅の引っ越しに置き換えると分かりやすいです。
住居の引っ越しをするときはまず新しいおうちの下見をしたりしてどこにするか決めますよね?
お墓についても同様で、予算や環境、アクセスなどみなさまの理想に合う墓地や霊園を見つけます。
ネットやカタログの情報だけでなく、良い霊園や墓地が見つかったら実際に足を運んで下見してしっかり管理が行き届いているかなども面倒がらずに確認しておきましょう!
- 新しいお墓の契約
しっかり下見して満足いく墓地や霊園が見つかったら契約をします。
この時に新しい墓地や霊園の管理者から「受入証明書」がもらえますので、大切に保管しておきます。
- 今あるお墓で必要書類を準備
新しいお墓が決まったら、今あるお墓に足を運び改葬に必要な書類をそろえます。
市区町村によって微妙に異なりますが、一般的には「埋葬証明書」は遺骨数の分だけ必要です。
この時に「改葬許可申請書」にいまあるお墓の管理者に記入・捺印してもらいましょう。
- 「改葬許可証」の受取
これまで準備してきた「受入証明証」と「埋葬証明書」さらに「改葬許可申請書」を携えて、「現在お墓のある市区町村役場」へ行きます。
必要書類に不備がなければ役所から「改葬許可証」が交付されますので、大切に保管しておきましょう。
- 今あるお墓の撤収
役所で「改葬許可証」を受け取ったら再び今あるお墓へ行き、お墓の撤収作業に入ります。
一般的には墓石から魂を抜く“閉眼供養"を行った後、遺骨の取り出し、墓石等を撤去して更地に戻すという流れになります。
スムーズに進められるように閉眼供養を依頼する僧侶やお墓の撤収をする石材店としっかりコミュニケーションを取っておくことが重要です。
- 新しいお墓へ納骨
今あるお墓の撤収が完了したら新しいお墓へ行き、取り出した遺骨を納骨します。
新しいお墓でも墓石の工事、開眼供養が必要ですので、お墓の撤収の際と同様に僧侶や石材店とのコミュニケーションをしっかりとっておきましょう。
時間と費用は必要
ということで今回はお墓の引っ越しである"改葬"を行う際に必要な墓じまいの手続きをまとめました。
今あるお墓と新しいお墓、さらに役所へと何度も足を運ぶ必要があるので、意外に時間も費用も必要です。
今あるお墓の近くにご親戚などがいらっしゃる場合は、相互にコミュニケーションを取りながら進めていくとスムーズです。