お仏壇を拝む意味
不安や心配を仏様に聞いていただく
忙しい毎日、不安なことや心配なことが次から次に訪れます。
みなさんは不安なことや心配事が起こったときはどのように対処していますか?
家族や友達など信頼できる人に相談したり、インターネットで同じような悩みを持っている人を募ったり、はたまた自分自身の中で押し殺している方もいるかもしれませんね。
もしもご自宅やご実家にお仏壇があれば、一度お参りしてみてもいいかもしれません。
お仏壇には仏様(ご本尊様)が祀ってありますので、仏様に聞いていただくのです。
このとき決して「お金持ちにしてください」とか「世界が破滅しますように」なんて利己的なお願い事をしてはいけません。
仏様に向き合うということは、自分の人生と向き合うことです。
背筋をピンと伸ばして、ただ純真な心で合掌礼拝を行うのです。
「同事」
先ほど仏様に向かって「お金持ちにしてください」なんて利己的なお願いをしたらいけないと書きましたが、では仏さまは私たちに何をしてくれるのでしょう?
仏教に「同事(どうじ)」という言葉があるそうです。
同事とは相手の立場に立つという意味で、仏様は私たちの苦しみや苦難、悲しみについて我がごとと考えてくださっているそうです。
すなわち仏様は私たちと同じ目線で、苦しみや悲しみから解放される方法について共に考えてくださっているそうです。
お仏壇は「心のよりどころ」
お仏壇に向かう際はぜひこの「同事」という言葉を思い出してください。
自分だけが苦しいのではなく、仏様も私と一緒になって苦しんでくれている。
自分だけが悲しいのではなく、仏様も私と一緒になって悲しんでくれている。
このように思えば、自分は1人じゃないと強く思うことができるはずです。
仏様と一緒ならば心が豊かになって、苦しみや苦難を乗り越えられそうな気がしてきませんか?
お仏壇と向き合うことは自分の人生と向き合うこと。
こういう意味で、お仏壇は「心のよりどころ」なのです。